ドローンによる撮影
ドローンによる空中案件で、奈良県へ出張撮影に行ってまいりました。場所は奈良の吉野、下北山です。紀伊半島の山の中枢、深い渓谷の中にあります。
撮影ドットネットの本社スタジオは名古屋にありますが、空中撮影を行う専門フライトフォトグラファーは東京在住ですので、前日からの出張になります。
東京から現地までおよそ550km、車で7時間の旅路です。実は名古屋までで時間にして半分くらいでしょうか。大変なのは三重県の南西部に入ってからです。今では熊野の「大泊」ということろまで段階的に高速道路が建設されたため、昔に比べて格段に便利になりましたが、それでも吉野へは果てしない旅路です。
ここへ何を撮影しに行ったかと申しますと、スポーツ公園内に新設された人工芝のサッカー競技場を空撮するためにお伺いしました。
下北山スポーツ公園という場所で、雄大な山々に囲まれた豊かな自然の中で様々なスポーツが楽しめるエリアとなっており、春には桜の名所として、夏には多くのスポーツマンが合宿で訪れる場所になります。
ここには既に土のサッカーグラウンドがありますが、雨上がりなどでも使って頂けるように「totoによるスポーツ振興助成」を受けて設置されました。
目の前にはなんと、雄大な巨大なアーチを描いてそびえる池原ダムがそびえ立ちます。目の前に行くとその迫力に圧倒されます。その袂に総面積19万平方メートルという広大な敷地として「下北山スポーツ公園」があり、キャンプ施設や野球場、テニスコート、温泉施設など様々な施設の中に、人工芝のサッカー場がひときわ目立ってその姿を表しています。
静かで、自然に囲まれ、サッカーに集中するにはもってこいの広いコートは、そこに立つだけでワクワクします。私もサッカー大好きなので、こんな場所で練習したいものです。
奈良県吉野、山深いこの場所は天気も変わりやすく不安定な日も多いのですが、一体誰の日頃の行いが良いのでしょうか(^^;、この真冬の時期だというのに、雲ひとつ無い快晴に恵まれ、風邪もほとんど無風の状態で、全くもって絶好の空撮のコンディションです。
施設はオープニング間近で、記念試合も組まれていたことから日程的にこの日しか無いという状態で、天気が悪い場合は最悪泊まりこんで挑むしか無いと覚悟していたのですが、素晴らしい青空に人工芝も映え、感謝感謝です。
周りの状況をしっかり確認し、早速マルチコプターをセットアップします。「HOTARUちゃん」と命名された(笑)最新鋭のマルチコプターは大きな機体で6枚の羽根を持ち、空中でも抜群の安定性を持ちます。地上から遠隔操作し、空中からのライブ映像も見れますし、自由にカメラの角度を変え、自在にシャッターを切ることも可能です。それでは出発!
現地は山に囲まれた場所にあるのと、空港が存在しているため、セスナなどの空撮では飛行許可を取るのが難しく、近くに寄って自由自在に撮影することは出来ません。コストも膨大に発生します。
その点、マルチコプターは細かな操作の上、自在に飛行できることと、地上からライブビューで確認も行えるため、臨機応変に撮影をコントロールすることが出来ます。
また、バッテリー駆動のため、一部燃料系でフライトするラジコンヘリなどのようにオイルなどが地上に落ちてグラウンドを汚すこともありません。
まずは斜俯瞰の全景を撮影するため、マルチコプターを細かく制御しながら、空中での撮影位置のセッティングを行います。
両側に山があるので、山へ何とか登って撮影すれば似たような写真は撮れますが、どうしても近寄れず、コートの一部が木で隠れたりします。全景を撮影できる位置を見つけながら構図をお客様と地上で確認しながら位置合わせを行い、撮影していきます。
この角度からは山も建物も無いので空中撮影以外に方法はありません。奥にはバンガローとダムが見えます。撮影は順調です。
さぁ、ここから真俯瞰の撮影を行うために、マルチコプター「HOTARUちゃん」は、一気に上空へと舞い上がります。
100m以上の高度に上がっても、最新型マルチコプターは安定した飛行と位置の設定を行いながら、サッカー場のセンターサークルに中心を合わせ、上空で微調整を行っていきます。
マルチコプターは今では安価で出回っていて、気軽に手に入る用になってきましたが、操作はそんな簡単なものではありません。尚且つ撮影現場では日々条件が違い、風を読むチカラと、地上からの連携した操作を行いながら、さらにシャッターを切らねばなりません。
熟練された操作と技術がなければ行えないのが、実はマルチコプターによる空中撮影なのです。
一連の撮影が滞り無く完了いたしました。大きな問題もなく、お客様にも大変気に入って頂けました。
HOTARUちゃんもお疲れ様でした☆
案件詳細情報
名称:下北山スポーツ公園第二グラウンド
住所:奈良県吉野郡下北山村上池原1024-2(下北山スポーツ公園内)
施主様:下北山村役場
工事件名:下北山スポーツ公園第二グラウンド人工芝生化新設工事
管理者:一般財団法人下北山むらづくりセンター
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