
Appleが新しく発表したiOSに含まれる「マップ」が、全世界中で苦情の嵐を受けている。
Apple CEOであるTim Cookが、この件について公式に謝罪している。
*マップについてのTim Cookからのメッセージ
確かに、情報量が圧倒的に少なくて、間違っている情報も多く、Google Mapsの重要性を改めて思い知らされるのも確かだ。
ただ、冷静に考えれば、新しいものに不平不満はツキモノだ。それを一企業が全世界のマップを世界同時にアップデートしたのだから無理もない。問題は未完成のものをいきなり「デフォルト」にしたことだ。
それをTimは謝罪し、堂々と「暫くは他のアプリを使ってくれ」と言ってのけたのだ。
なぜAppleは、この「マップ」をGoogleから自社のものに切り替えたのか。
実は先日の休みの日にロケ撮影があって、知らない場所にiPadのマップを使ってルート案内をさせたのだが、正直言ってとても驚いた。

確かに、音声ガイドなんて聞けたもんじゃない。
だって、「国道」を「くにみち」って呼ぶくらいなんだから。www
けれど、目的地へ最短ルートで時間にも正確に案内してくれたのだ。
ルートはまったくズレないし、GPSの精度もマッピングも素晴らしい出来。
車が通れる道と通れない道をちゃんと認識しているようだ。
そしてなんといっても美しい3D表示。
iPadを縦に使うと、その素晴らしさを痛感できる。
暫く走行している際は3Dで遠くまで表示しているが、交差点が近づくとなめらかに俯瞰表示になり、ググっとアップになる。右折や左折も表示がなめらかで、ため息が出る。
少し性能を見るために、イタズラにルートを外れても、スグにリアルタイムに修正してくれる。
ちょっとビビったのは、まっすぐ行こうと思っていた道路をいきなり左折しろって言うもんだから、逆らって直進すると、自分が侵入したかった自動車専用道への侵入ルートが、実はその直進ルートにはなかったのだ。一方通行や効率の良いルートをちゃんと拾っている気がする。
そして、その自動車専用道路の脇にある小さな一方通行のルートへと再ルート案内をしながら、ものすごい細かい脇道を、寸分の狂いもなくマッピングして案内し、ちゃんと専用道路まで導いてくれたのだ。
ここで書いていることは、通常販売されているカーナビの最新版であればあたり前のことだと思うが、それをアメリカの企業が、日本の地方の細かな道路にさえ適用させているわけで、驚き以外のナニモノでもなかったのだ。
まだまだ未完成のマップ。
しかし恐ろしいほどの可能性を感じる。
しかもクラウド。
進化は常にリアルタイムで進行するのだ。
申し訳ないが、世の中にあるカーナビの寿命も時間の問題である。
そして、1年後、誰もAppleのデバイスでGoogle Mapなんて使ってないだろう。
それだけ衝撃的なアプリなのだ。
ナビゲーションを使って初めて気がついた。
Appleは地図が欲しかったんじゃない。
人が「動く」ところに、常に「iPhone」や「iPad」の存在を定義付けたいのだ。
これからの「マップ」の進化は恐ろしいことになると思うよ。
数年後、誰も場所を入力してルートを検索することはなくなるだろう。
Appleには「Siri」がある。
Appleがマップを導入したことによる「革命」は、まだ始まってもいないはずだ。
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