Amazon Go

2016年12月11日  |  投稿 : 渡邊和仁

先週話題となったAmazonが始める新しいショッピング革命「Amazon Go

非常に面白い試みで、今まではレジに変わる「セルフレジ」で効率を図ろうとしていたリアル店舗に対してまさかの「チェックアウトレス」、レジを無くしてしまおうという、一気にワープしたかのような仕組みです。

いわゆる「オムニチャネル」「IoT」という考え方に基づく延長線上にあるのですが、スマホがあれば技術的には難しくはありません。

そのため日本でもかなり近い将来同じ仕組みに変わるでしょう。

テレビなどでも大きく取り上げられていますが、コメンテーターは「将来コンビニから店員がいなくなる」とか、「コミュニケーションがどんどん無くなっていく」とか言ってましたが、ちょっと違うと思います。

現在、日本の小売店ではかなりの「人手不足」になっています。が、だからといって人件費の投資はできません。各大手GMSは売上が決して良いわけではないからです。つまり低価格化や物販の多様化で物が売れなくなり、売上が伸び悩んでいるにもかかわらず、手間は減っていないために「無人化」「オートメーション化」は必須であり、その典型的な部分が「レジ」になるわけです。

Amazonの試みはこの「レジを無人化」することで、大幅なコスト削減を実施したいわけです。売れない時代にどうやってコストを落とすか。それを「Amazon Go」は明確に新時代の幕開けのように世に示したのです。

テレビで「コミュニケーションがなくなる」と言いますが、レジでコミュニケーションなんて行われていますか?行列ができ、人件費がかかり、効率が悪い仕組みは、ビジネスとしてメスを入れる部分です。また、コンビニは防犯の意味から店員をゼロにする訳にはいきません。

つまりは、この仕組は「コンビニ」ではなく、大手GMSこそ手に入れるべきだと考えます。


更に重要なのが「情報収集」です。

これ、「レジの無人化」に目が行きがちですが、Amazonの目的は実は違います。

それは既に「TUTAYA」や「WAON」など、どこでもやってることですが、「顧客情報を収集する」ことが最も重要なファクターです。

ユーザーが「Amazon Go」にチェックインして買い物をします。カードも人も不要で、ユーザーが移動して買い物をするだけで、「誰がいつ、何処で何をどれくらい買った」という情報が、全て自動でAmazonは手に入れることができます

これがどれくらい凄いことで、他社にとって脅威であることは一目瞭然です。

Amazonはこの「ビックデータ」により、全てのエリアの顧客の行動を手に取るように知りうることになり、それに合わせて「何処にどんな商品を配給し、どうやって店舗毎に効率的な商品を販売すればよいかを、全てオートメーションで手に入れることができるようになる」のです。

「T−Pointカード」は、それを行いたいがために多くの別店舗とポイント提携し拡散してきました。他のカード類も同じです。ユーザーに対して「こちらでも便利に使えるようになりました!」と言っていることは、全て彼らにとっては「有益な顧客情報を手に入れるための手段」なわけです。そのためにポイントをつけ、拡散し、カードをユーザーに提示させるようにして浸透させようとしてきたのです。

ところが「Amazon Go」が実際にフル稼働してくると、ネット本来の「Amazon」と、「Amazon Go」が連動し、ユーザーのありとあらゆる行動情報が手に入り、各ユーザーは知らず知らずのうちに情報をコントロールされ、自分の身近な店舗とネットが融合された上で、自分の欲しい情報と商品を知らず知らずのうちにAmazonから提供されるようになり始めます。

この利点が各ユーザーに浸透した時、GMS,コンビニ、ネットショップなど、ありとあらゆる販売会社がAmazonにひれ伏すようになる可能性があります。


Amazon Goが日本に上陸すれば、ユーザーはとてつもない便利さをごく自然に受け入れることになるでしょう。

そうするとどうなるか。

何もかも今まで当たり前だった事が当たり前じゃ無くなる時代が来ます。

この仕組みは、近年あまり感じたことのない大きな革命になることでしょう。

それまでに従来の仕組みをどのように切り替えるか。

各販売業界は飲み込まれるまえに考える必要があります。

それはもう、遠い未来のことではありません。


ランドセル商戦

2016年8月5日  |  投稿 : 渡邊和仁

毎年お盆が近づくと目立ち始めるのが「ランドセルのCM」です。

なぜこの時期なの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ランドセルを購入するのは、ほとんどが「おじいちゃん、おばあちゃん」です。孫と会える夏休み、特にお盆休みの時期に各社が一斉にCMを流し、購買力を高めるのが狙いです。

昔のランドセルは「男の子は黒」「女の子は赤」が定番でしたが、イオンが少し前に「カラーバリエーション」を展開した頃から、各社一斉に商戦が過熱化し最近ではそりゃもう凄い事になってます。

最近ではSNSの発達で、手作り工房系のランドセルが注目をあびることになり、「土屋鞄」「中村鞄」「鞄工房山本」など、商戦前に一気に完売になるなど、特に今年はニュースになるくらいでした。これは「生産数がそもそも少ない」「SNSによる情報拡散で口コミが広がった」「Webサイトの受注システムやサーバが整ってないためにダウンしてしまう」「即効で完売するために購買者が不安になって早め早めで購入に走ってしまう」など様々。

大手百貨店では相変わらずの高級ランドセルが安定の人気です。面白いところではレクサスのカーボンランドセルは15万という衝撃価格。ウチの子供達も三越で買いましたが、やはり6年使うということで安心と信頼を選ぶ方も多いようです。

とはいえ、やはり定番としては「イオン」「イトーヨーカードー」「セイバン」などなど。そして私は知らなかったのですが子どもたちに大人気らしいのが「フィットちゃんランドセル」いやはや、少子化にも関わらず昔と違ってライバルが多くパイの奪い合いです。各メーカーも大変ですね。


で、いつも結構「ビジネス目線で」気にして見ているランドセルのCM。今シーズン最初に目にしたのは(撮影ドットネットは名古屋ということもあり)ユニーのCMでした。


いわゆる「泣けるCM」です。最初に見た時、「良いCMだなー」と思いました。

音楽、空気感、それぞれのタイミング、リズム、クリエイターの思いや見えない部分へのこだわりなどが伝わってきます。でもそれはあくまで「クリエイター目線」なのです。

CMを見て実際に感動する人もいるでしょう。けれど、「売る」という事をビジネス目線で考えた時、何だか違和感を感じたのです。自分も子供が2人いて「入学式の時に泣いたかなー」「始めてランドセルを背負って家を出た時泣いたかなー」って。自分は感動や寂しさより、ワクワクという気分だったように思います。

まぁ別に批判したいわけじゃないんだけれど、感動するCMだけど、心に響くけど、ママ目線ってのはおじいちゃん、おばあちゃんに響くのかなーと深く考えてしまいました。

んで、次に見たのが「イトーヨーカドー」


完全なる「ド定番CM」ですね。目新しさはないけれど、「ここなら好きなランドセルがきっと手に入るよ!」という訴えが伝わります。子どもたちの笑顔、ワクワク感、入学式が待ちきれない雰囲気が表現されているので広く一般的に受け入れられると思いました。

そして、最後に見たのが「イオンのかるすぽ」

昨年はエヴァちゃんという、とっても可愛らしい大阪弁しゃべるモデルさんが主人公で、凄いインパクトだったのですが、今年は。。。


どうでしょうか。

最初に見た時、自分は「これだ!」って思いました。

おじいちゃん、おばあちゃんが普段あまり見ることの出来ない子どもたちの学校での自然な姿、楽しそうな、元気な姿、そこにサブミナル効果のように「ランドセル」が入ってくるわけです。

これを見たら「ウチの孫もこんなに楽しそうな学校生活を送るのね!」って感じるのではないかと思いました。子供たちが「走る。」「走る!」って。そしてカバンを縁側へ放り投げる、ヤンチャな姿。当たり前の光景です。

そして、最後に「子ども(孫)たちのためのランドセルです」と決定つけて、「日本製」「6年保証」「あんしん」「かるい」って来るわけです。

そりゃおじいちゃんもおばあちゃんも買いますよね。

それに加えて、30秒では伝えきれない下記の補足映像を見せれば完璧です。
おじいちゃん、おばあちゃん、こんな孫の姿を見たいんですよねぇ。。。
購買者の気持ちをくすぐるCMです。


去年や一昨年は「A4が入る!」や「軽い!」とか、機能を全面に出してましたが、今年はそれほど目玉はないようです。ほぼ成熟されてます。

だからこそ、どうやって消費者の購買意欲をかきたてるのか。
ターゲットは誰なのか。
パパやママも納得するか。
子どもたちも喜ぶか。

ちゃんと考えられたCMだなぁと思いました。


私たち「広告業界」に携わる人間にとって、こうやってCMを作ったり写真を撮ったり、常に「どうすればお客様に満足頂けるか」を考えています。

でも、大事なのは「売れるかどうか」であり、そのためにエンドユーザーの目線で、この商品は誰がターゲットなのか、どうやって「買いたい」と思わせるように仕向けるか。これは私達のお客様である「メーカー」「デザイナー」「広告代理店」等々の皆様も常に考えていることですが、実際に写真を撮ったり作ったりする私達も一緒に考えなければなりません。

「結果」を出すための「写真」であり、「デザイン」であり、「CM」であり、そして「アイデア」であるのです。

毎日、撮影ドットネットで撮影された写真が余に放たれていきますが、「どうすれば売れるか」というのは常に大きな課題です。同じ作風で昨年売れても、今年売れるとは限りません。ライバル社の動向によっても変わりますし、商品価値でも変わります。そしてそれは「ギャンブル」になる時もあり、成功するかどうかは誰にもわからない場合もあります。

常に頭を柔軟にし、世の中のあらゆる動向に耳を傾け、先を読み、動くことが、私達の世界では最も大変なことであり、最もエキサイティングなところです。

自分に孫が出来て「ランドセルを買う」立場になった時、どんな商戦が繰り広げられてるんだろう。きっと今と全然違うんじゃないかと思います。いつの時代も子どもたちの新入学のワクワク感は変わらないだろうけれど、「買う世代」は確実に変わります。不変のものでは無いからこそ大変で楽しんですけれどね。


皆さん数年前から話題の「プロジェクションマッピング」はご存知かと思います。すごい見物客で中止に追い込まれた東京駅や、最近ではディズニーランドのシンデレラ城(自分的にはマッピングとちゃうやーん思てます。)とかありますが、とかく「ビックプロジェクト」と思っている人が多いのではないでしょうか。

ですが、最近ではモーショングラフィックのような感じで顔にマッピングしたりというコンパクトな進化型もTVとかで話題になりました。

でもやはり「人の生活に溶け込む」「サービスの一貫」として発展するのが望ましいと思っていた所、こんなステキな映像をFacebookの友人を通じて知りました。



なんてステキなサプライズでしょうか。

普通は食事の前の時間はお喋りとか人それぞれリラックスしながら料理が出てくるまで過ごすわけですが、こういった何気ないプロジェクションマッピングは素晴らしいですよね。アイデアの賜物だと思います。

ご友人曰く、お皿のプロジェクションマッピングは日本橋の「COREDO 室町」で今年春に開催された「食べるアート展 L’art de Rosanjin ―魯山人と新・美食倶楽部―」ってのが元祖らしいのですが、こうやって食事などの何気ない時間に浸透していくのってステキですねぇ。

これなら何となく街の料理屋さんでも手が届きそうな気がしますものね。

こういった面白いプロジェクト、やりたいなぁっていつも思っております☆


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