Steve Jobs

2011年10月26日  |  投稿 : 渡邊和仁

日本時間10月6日、朝の9時45分ごろ。
その時私はクライアントとの打ち合わせに車を走らせていた。
秋の晴れやかな青空に木々の緑が映え、春とは違う秋らしい天気に、珍しくも感傷にふけっていた。

そんな秋晴れの車の中での信号待ちの時、
彼の訃報は、その彼が世に生み出した端末からTwitterを通じて流れてきた。

時は残酷に、そしてごく普通に淡々と過ぎて行くもの。
いつか近い将来、当たり前にように受け入れねばならない日がやってくることはわかっていたが
自分が勝手に想像していたよりもずっと早く、その日はやってきた。



Steve Jobs. 56歳
その世界中を魅了した天才は、あまりにも早くこの世を去った。

Appleという会社を世に生み出し、一部の信者のものであるかのようなマニアックな存在から
世界中の誰もが知っている存在へと導き、そして世界一の企業へとAppleの価値を引き上げた。

今では、彼の名を知らない人でも、彼の生み出した様々な製品を知らない人はいない。

彼の晩年の活躍は本当にエキサイティングで、素晴らしかった。
ソフトバンクの孫氏が声明で発表したように、
数十年後、数百年後、きっと歴史上の人物と肩を並べ、

彼が、コンピュータ、音楽、携帯など、様々なものに革命を起こしたのだ

と多くの人々に賞賛され、後世に語り継がれていくだろう。



私自身は古くから仕事でMacを使っていたのだが、彼の存在を知るのは実はずっと後で、
彼がAppleに復帰して作り上げた『初代iMac』発表の基調講演の時だった。

そのプレゼンテーションは自分にとって衝撃的で、彼のスピーチもさることながら、
今まで高嶺の花だったMacをようやく自分の個人用として手に入れられる価格になったっことに喜び
家電屋に並んで買いに行ったことを今でも鮮明に覚えている。


私の住んでるところは田舎でねぇ、
その頃は当然Apple Storeも無く、インターネットも普及してないから
いろいろ調べて販売店舗を探しましたよ。
Macintoshは県内で数店舗しか取り扱わないほどマイナーで、自分が買いに行った時も
発売当日の朝まで何台入荷するかわからないよ、って店員に言われながら並んだもの。
でもね、全部8人くらいしか並んでなかったの。
しかも店内の客はiMacなんて全然知らないし、何のために並んでるのかも誰も気付かなくてね。
一部のオタク連中扱い方されましたよ(w
結局その日は5台入荷したんだったかな?自分は五番目でギリギリ購入できて大喜びしましたね。

思えばあの時からイノベーションは始まってたんだなぁと。

でもまさか、わずか15年足らずで、世界最高の企業になるなんて思いもしなかった。
こんな夢のようなデバイスが世に出てくるなんて想像も出来なかった。

でも、きっと、Jobsは描いてたんだなぁ。。。って、今思います。



人は彼のことを『天才』『世界を変えた男』『革命児』と言うが、もちろん自分もそう思っているのは間違いないのだが、実はそれは周りが彼に持つ思いであって、当の本人は自分は他人と違うとか本当に考えていたのかと思う。

幼い頃、コンピュータに興味を持ち、純粋に、ただ単純に、自分が思い描く未来をシンプルに、ぶれる事無く築き、まっすぐに進んできただけだと思う。

彼はこの世を去る、その時まで、幼い頃のまま、本質は変わらなかったんだろうと。
自分が好きなものを心ゆくまで愛し、楽しみ、そのためにハングリーになり、バカになり。
誰に何を言われようが、自分の信じる道をただひたすら突き進み、
そしてそれを世界に認めさせるに至ったのだ。

その想い、本質、人生そのものが、彼がこの世を去った今、奇跡となったのであろう。
だから、永遠に後世に語り継がれる、歴史上の人物と肩を並べる事になったのだと。
この世界で『天才』と呼ばれる歴史上の人物とは、きっとそういったものなのだろうか。
きっとそれは、何十年、何百年と時が過ぎて、わかる事なのかもしれない。

そう、思う。



皆さんそれぞれ思いは違うと思うが、私自身が近年起こしたAppleによる革命と思うのは以下の3つだ。

一つめは、『iPod』の誕生。
二つめは、『iTunes』。
そして三つめは、間違いなく『iPhone』だ。

人々はiPhoneが世界を変えた、と言う。

しかし、それは突然生まれたものではなくて、長い間少しずつ少しずつ前進してきた
Jobsの、Appleそのものの努力の成果である。

初代iPodが誕生したとき、MP3が全盛期で違法音楽も出まわっており、音楽会社はCDにセキュリティをかけるなど、業界の発展においてボトルネックとなるようなことばかりで混沌としていた。その中でハードディスクを搭載したごっついiPodは、各評論家の間では結構批判が多く出て「成功しない」と言われていた記憶がある。

でも、私自身は完全に「革命」だと思いました。

Jobsが考えた「私たちの身近にある音楽をもっと多く身近に感じたい。」そこから生まれた発想。

あの時、大量の音楽を持ち歩くにはハードディスクしかあり得なかった。
不格好で、いかにも素人が考えた単純な機械に写った人もいるのかもしれない。

しかし、このiPodが、世界を変えていく。。。
私はその時、長期に渡る中国出張から帰ってきて、会社からもらった些細な臨時ボーナスを
そのまま何の躊躇いもなくiPodへ当てた記憶があります。
そしてそれを手に取り、大量の音楽を持ち歩けるようになったとき
普通に「歴史が変わる」と思いました。

あの時は、ハードディスクを外に持ち歩くなんて誰も考えていなかったと思う。
クラッシュする不安や大きすぎて重すぎること、何より今までにないデバイスに困惑するなど。

確かiPodは初代から、音楽を数秒間ハードディスクから先に読み出しながら再生する仕組みになっていたはずで、どんなに持ち歩いても自転車に乗りながらでも、全く音飛びせず、安物のCDプレイヤーなんか話にならないくらい素晴らしいプレイヤーだった。



世の中に無かった新しいデバイスは、そこから怒涛の進化を遂げていく。
そして、ゆっくりと確実にJobsの理想へ近づいていったのだと思います。
より小さく、より軽く、そしてより速く、より便利に。。。

最初は大きなハードディスクを搭載していたiPodは次第にサイズが小さくなり
そして万人に受け入れられるようカラフルになり、
次第に音楽だけでなく写真や映像を取り込むようになり、
それに伴い画面が大きく、フルカラーになっていきます。
そして、究極の状態として、デバイス全体が画面となり、
必然的にタッチセンサー式へと生まれ変わっていきます。

もちろん、これらを実現するための革新的技術がいつの時代も支えてきたことは間違いないが
iPodが生まれてから現在にいたるまで、その進化はおそらくJobsが描いてきた理想そのもので
それは別に全く新しいものではなく、シンプルに、純粋に「こうだったら便利だろう」という
未来へと望む全てを順を追って注ぎこんできたからだと思う。

そして、それを支えてきたのが「iTunes」であり、
ハードからソフトまで一括してコントロールできるAppleならでは、
いや、Appleにしか出来なかったことなのである。

10年前、初代iPodを使っているとき、私は純粋に

このiPodがネットワークに繋がり、
音楽が直接ここへ吸い込めることが出来るようになったら、どれほどまでに便利になるのだろうか。


と思ったことがある。

その時は、無線技術や電話を通してなど考えてもいなかったが、単純にパソコンに音楽を貯め、ケーブルを接続して同期をかけること自体に少なからず不便さを感じていたのだろう。

そして今や、iOS5では、ケーブルがなくても知らぬうちに自動で同期がかかるようになった。
iPhoneがPCのiTunesから開放されるのも近い将来必然になるのだと思う。

それは自然な流れであり、正常な進化。
ひょっとしたらJobsには、もっと先にまで想像しうる未来のカタチがあり、
現時点でもそれは完成されていないのかもしれない。

それは別に何も新しいものではなく、
純粋に「いまよりもっとエキサイティングになる」ことを求めたシンプルなことなのかもしれない。

でも、それを具現化し、アップルが世界にお披露目するとき、きっと人々は「Appleがまた新たな革命を起こした」と言うのだろう。それがJobsの遺産なのか、それを引き継いだAppleの素晴らしい人々の意思なのかは分からないが、これからもAppleは新しい革命を起こし、我々をワクワクさせてくれることだろう。いや、そう願いたいものである。



私にとってMacは仕事上、欠かせないもの。
Appleが経営危機に陥ったとき、我々の仕事もどうなってしまうのかと
無駄に不安になったこともある。

JobsがAppleに復帰し、15年。

正直、MacOSXに切り替わるときも「我々の仕事はどうなってしまうんだ」と思ったが(笑)
Jobsは私の仕事に関わることだけに留まらず、あらゆるものを変えてしまった。

そして今、私はMacで仕事をし、
iPhoneを使って仕事をコントロールし、iPadを使ってプレゼンテーションを行なっている。

家ではiPhotoで写真を管理し、AirMacで無線が走り、
子供たちは当たり前のようにiPadでゲームをしたり写真を見たり、
時には奥さまのiPhoneでメールをしたりしている。(小学生一年生なのに・・・)

我々のライフスタイルに関わるあらゆるものを変えてしまったAppleとJobs

もっと多くの事に関わって欲しかったが、
彼の功績はどれほど評価し、讃えても足らないほどだ。

心から感謝するとともに、これからもそのマインドがAppleに引き継がれていくことを期待したい。


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